大学時代の友人が、金曜日に挙式。
平日にやられたので、ボクとしてはいろいろ都合もあり、式には出席できませんでした。
けっこう仲もよかったので、できれば式からでてお祝いしたかったのですが … 残念。
でも二次会には出席させていただきました。
懐かしい顔もちらほらいて、近況報告などを絡めてデザインとか建築とか、これまたボクにとって懐かしい話になったわけです。
元デザイン系の人間として、ちょっと浮かれた議論に心が躍りました ( ^ ^ ; )
同級生の多くは、いわゆる 「 アトリエ系 」 と呼ばれている、デザインにウエイトを置いている建築事務所に勤めている。
その席でボクの立場で、彼らに対して特に印象に残ったのは
- 建築とコンピューター系との時間軸の違い
- 独立志向の強さ
- 物事を成す事に敬意を持っている
≪ 建築とコンピューター系との時間軸の違い ≫
伊東豊雄、
山本理顕、
妹島和世 …
まあ安藤忠雄は別格としても、
彼らはボクが学生時代に、もうすでに日本のTOPクラスの建築家でした。
それはもう十年くらい前、まだポストモダンっていう言葉も日常的に聞こえていた時代だったと思う。
今のボクからすれば遙か大昔の話なんですが、まだバリバリ建築をやっている同級生から聞くと、名前を知っている大先生方はまだまだTOPの評価を受けているとか。
考え方や手法も全然変わっていないみたいだし。
正直 「 え、まだそうなの? 」 って感じです。
WEB系の世界はどんな分野から見ても、圧倒的に時間の流れが速いというのは知っていますが、建築界にしてもポストモダンの後、デコンとか若手建築家とか、時代の流れを感じるブームはあったわけだし、ボクの全然知らない人がNo.1になっていても不思議じゃないだろうと思っていたんですよね。
ボクの抱いている建築界の印象は、内部的にはものすごいアツい議論が日々起こっていて、業界内では大注目されていたりして。
当時のボクでもわかるくらい、頭のいい人たちが結構 「 わかりやすく 」 頭の良いことを言っているんですよね。
でもそれなのに外の人たちはほとんど建築に関心はないし。
構造設計の偽装問題とかじゃなく、デザインとか住まうスタイルについての議論にはそれほど目を向けない。
こういう事からして、言ってみれば建築界って、かなりクローズな世界なんですよね。
そういう状態が続いているのも、今のじっくり流れる時間軸ができあがった要因だろうなぁ、と。
建築といえば熟した産業、かたやパッとでのIT系ってヤツでは土壌が違いますが、あらためてそんなことを実感。
あ、そういえば急に時間の流れが早い世界に入ったはずなのに、よくついていってんじゃないの、ボクって。
≪ 彼らの独立志向の強さ ≫
「 物を作る 」 事が彼らの存在意義のすべてなわけですよね。
ホント、自分の作品に誇りと自信を持っているのがありありとわかるんです。
だからできればボスの下でいつまでもやっていたくない、必ずそのうち独立するっていう意識を全員持ってる。
一通りキャリアも積んだし、腕も磨いて、それぞれお勤めの事務所では No.2 くらいのポジションにいるという、ちょうどそういう年頃なんです。
う~ん、彼らとはこういうところで差をつけられた … ってちょっと自己嫌悪。
アグレッシブな姿勢と貪欲さ、意識の高さはご立派の一言。
結構ふつうにサラリーマンなにったボクなんかは、無理して独立とかしたくないなぁ、会社員は保証もボーナスももらえていいよなぁ、と思っちゃってて。
そういう強い意志からの反動でしょうけど、ボスがバカだとか、ものもロク作れないヤツだとか言う人もいるようですが … いずれ自分もそう言われうる立場になるんだよ … 。
≪ 物事を成す事に敬意を持っている ≫
建築活動って、生活の基幹の一つを設計して提供することだし、ひろく社会的にも影響のある活動です。
とにかく時間もかかるし、お施主さんにしてみたら高い買い物ですから、いろんな願望をむき出しで向かってきます。
もちろんデザインには命を削って取り組むし、お金や法規、様々な関係者とコンセンサスをとって、一つ一つプロセスをこなしていく。
建築家ってとにかく建築行為のすべてに関わるポジションですから、まさにユニバーサルマンな側面もあって。
だから物をつくるのはもちろん、仕事が一つ一つ形になっていくのに、どれだけの労力がかかっているか、全部肌で感じるポジションにいるんです。
プロダクトデザイナーも同じだと思いますが、モノづくりに厳しい反面、きっとモノづくりに関わるすべての人に敬意を持っているんじゃないかって。
「 図画工作もいいけど、小学校のうちから人に依頼してモノづくりする、頼まれたモノをつくるっていうカリキュラムがあるべきだ 」
そういう意見が出たんです。
自分で考えたモノをつくるのは、相当自由にできます。
妥協点も、こだわりたい部分も、全部自分で決めれるし、自分で作るんだから納得もする。
でも他人に指示して自分のイメージ通りのモノをつくってもらうとか、他人のイメージを具現化すっていうのが、どれだけ労力のかかるモノなのか、そういうのも知るべきだと。
そうすれば、モノづくりのレベルも当然上がるし、そういう業界の理解も深まる。
実際に作業をする人間が、見えないところですごい技術を駆使してる事実を理解した人間が、少なくとも今以上に多くなる。
なんというか、相手を気遣うとか、相手のために努力する 「 心 」 のある仕事をする人が増えそうな気がして、妙に感心してしまった。
きっと一流の職人さんとか、プロダクトデザイナーとか、建築家っていう人種は、そういう 「 心 」 のある仕事をする人なんだな、と思った。
「 そうすりゃバカな要求してくるクライアントっていなくなるよなぁ ( 大笑 ) 」
… あ、ソレが本音だったんですか。
こういう異文化交流も、たまにやると刺激的だ。 雑誌にも自分の作品が掲載される人もちらほらいるし、そろそろ活躍が陽の目をみる人が出てきそうだ。 でも多忙を極めている彼らの多くは、試験対策をする時間が全くできないために、まだ 「 一級建築士 」 の称号を得ていない … 。 たいして設計なんてしないようなメーカーの会社員が持っていて、バリバリ腕をふるっている建築事務所の所員が持っていないなんて、まったく変な業界だ。
